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レッドブルのポジショニングに学ぶ

  • 2014.05.18 Sunday
今週末に社員から「社長これは面白いですよ」と一冊の本を渡されました。
「レッドブルはなぜ52億本も売れるのか」(日経BP)の本です
 
マーケティングの社内講座をしたばかりだったので、こういう本を
好きなのがわかったのでしょう。
ただし、レッドブルはわたしも数回飲んだことがありますが、250円
と高い缶飲料ではっきりいてマズイ。と思っていたので、私には決して印象が
よくありません。
ただし、最近、「日本のレッドブルにはある薬が入っていない」「ある国では
年少者の飲料としてふさわしくないと物議を醸し出している」というような
噂を聞いていましたので、なんとなく気にはなっていました。
 
さて読んでみて・・・久しぶりに脳に刺激受けました。
 
いまではエナジードリンクの世界市場70%を占める巨大企業ですが
レッドブルというのは1980年代初頭にリポビタンDを参考に生まれたそうです。
 
レッドブル創業者のディートリッヒ・マテシッツは、ユニリーバで
サラリーマンとしてマーケティングを担当し世界を飛び回っていたころ
香港のマンダリンオリエンタルのバーで、日本の長者番付を見て、
SONYなどの有名企業ではなく、大正製薬という聞いたこともない
会社の創業者が1位だということに驚き、リポビタンDという商品を
製造している会社を研究したのが始まりだそう
 
その後、同じタウリンを原料にインドネシアの飲料メーカーの製品を
チューニングした製品を発売。
レッドブルはいまだに生産設備を持っていません100%マーケティング
の会社なのです。
正確にはブランドマーケティングの会社。
ヨーロッパ的な時間をかけながらブランドを構築して行く様が書かれています。
 
私が感銘を受けたのは、
マーケティングの基本であるポジショニングが完璧なのです。
私はマーケティングでTOPブランドだと思っている大塚製薬や
味の素と同じものを感じます。
 
 
「レッドブル 翼を授ける」このキャッチコピーができるまで
限界までマーケティング戦略を練り続けます。
(翼を授けるのCM http://www.youtube.com/watch?v=ZBTMed3eW5A )
 
コンビニに行き缶の横を見てください
「こころ、からだ、みなぎる」と書いてあります。
 
 
リポビタンDを参考にしながらもポジショニングを変えています。
 
リポビタンDは疲労回復飲料、すなわち「マイナスをゼロにする」という
ポジションです。
一方レッドブルは、同じタウリンを使いながら「エナジードリンク」と称して
スポーツの結果を残したいとき、試験勉強で頑張るとき、クラブで朝まで踊る
ときなどパフィーマンスをUPしたいときに飲むものという定義付けをしました。
つまり「ゼロをプラスにする」というポジションです。
(ちなみに、日本のレッドブルはタウリンの代わりにアルギニンを配合しています。
本来はタウリンとしたかったのでしょうが薬事法などの問題と思います。実際にい
くつかの国ではタウリンは使えていません。)
 
このポジショニングの違いにより、リポビタンDとレッドブルは、
まったく違う飲みものになります。
 
このポジショニングを市場に作って行くために、マーケティングを
行っていくのですが、ポジショニングが間違っていれば結果はでません。
 
そのマーケティング手法は、広告宣伝に費用をかけるコカ・コーラなどの
アメリカ企業とは違い伝統的なヨーロッパ企業流のものです。
具体的な手法はぜひ読んでください。
 
長くなるので、今日はポジショニングの話に止めましたが、
歴史がなくともわずか20年足らずでマーケティングだけで世界に帝国を築いた
人物が居る。

やはりマーケティングは面白いですね。

啓裕


レッドブル創業者のディートリッヒ・マテシッツ


 

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